火とぼし山

[童話]火とぼし山


第三章  湖の上を歩く娘 9


次の朝。
きよは、さみしそうに家に戻って行きました。
次郎は、きよのさみしそうな姿をみるたびに、心が
痛みます。
でも、住みこみで働いている次郎には、どうするこ
ともできませんでした。


湖に氷がはっている間、二人は何度か会いました。
五日に一度は、会っていたでしょうか。


             つづく