2021-02-02 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 第六章 湖を泳ぐ娘 10 「今夜は、きよちゃんの話についていけない」 次郎は、心の中でそっとつぶやきました。 きよちゃんが、いくら泳ぎが達者でも、こんなに早く 湖を泳いでくるなんておかしい。 どう考えても、変だ。 きよちゃんは、魚になったような気がするといってい たが、魚になどなれるはずはない。 きよちゃんには、諏訪湖に住んでいる魔物がとりつ いているのではないだろうか。 ひょっとして、きよちゃんが、その魔物だったりして。 つづく