2021-02-12 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 第七章 新しい出発 3 五分後。 「やっぱり変だ。泳ぐ方向を変えなくては」 そう思った時、目の前に大きなうずがあらわれました。 「あっ、うずだ」 きよは、大きなうずにまきまれてしまいました。 もがけばもがくほど、うずの中にすいこまれていきます。 「誰か、助けてぇー」 きよは、大声で助けをよびました。 でも、湖には誰もいません。 舟ひとつういていません。 「神様。どうか私を助けてください。お願いします」 きよは、一心に祈りました。 つづく