[童話]火とぼし山
第五章 次郎の見合い 2
きよは、次郎の笑顔を思いうかべながら、湖のまわり
を足早に歩いて行きました。
一カ月ぶりに会えると思うと、何時間もかかる遠い道
のりも、暗い夜道も、少しも苦になりませんでした。
何時間もかけ、やっと次郎の所へつきました。
「次郎さん。会いたかったわ」
「きよちゃん。遠い所をご苦労さま。一カ月は、ほんと
に長かったね」
次郎は、笑顔できよを迎えてくれました。
きよは、次郎の笑顔をみてほっとしました。
二人は、一カ月間のできごとを夢中で語りあいました。
楽しいひとときでした。
つづく